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【コロナ渦の留学体験談/アイルランド】春休み短期語学留学5週間in ダブリン(大学生・Mikaさん)

プロフィール

名前:Mikaさん(留学当時大学2年生)

学校名:Emerald Cultural Institute
コース名:一般英語インテンシブ(週20時間)
留学期間:5週間(2023年2月~2023年3月)
滞在方法:寮(個室・食事なし)
ビザタイプ:観光(ビザなし)

■留学前、渡航時について

・留学のきっかけや留学先を決めた理由
渡航しての留学を考え始めたのは、11月頃、春休み中に行われる現地の留学プログラムの案内を大学で拝見した時でした。プログラムは別の国、別の学校で行われるものだったのですが、その案内を見て、実際に渡航して留学する、ということがそろそろ可能になってきた時世なのか、私でももしかしたらできるのではないか、このプログラムだけではなく、色々な国や学校と比較して決めた方が良いのでは、と様々な可能性が頭の中で膨らみ、一度留学のプロである留学センターに相談しに行こう、と決めたのがきっかけでした。
留学先であるアイルランド、及びEmerald Cultural Institute という学校は、私が大学1年生の時、オンラインで授業を受けたことがあり、その時のクラスの雰囲気や、アイルランドという国の文化に強く興味を惹かれた経験があったので、せっかく渡航できるのであれば、以前お世話になった学校に直接行ってみたい、ということで決めました。こちらの学校には日本人スタッフさんが常駐しているので、困った時、何かあった時には助けを求められる、という安心感が常にあったのも理由の一つで、これは私だけでなく、留学というものに縁が無かった私の家族の安心にも繋がりました。

・留学前に心配・不安だったこと
自分一人だけで海外に行く、ということそのものが初めての経験だったので、とにかく無事に現地に到着できるか、現地で生活できるのか、という漠然とした不安はあったのですが、何よりも体調面が心配でした。中学の頃から慢性的な腹痛に苛まれたり、高校時代には少しメンタル面が弱った経験があったり、と健康を害したせいで、日本でも普通の生活が送れなくなってしまうことがあった私としては、アイルランドで同じような状況にならないか、と内心不安で仕方ありませんでした。私一人の留学にかかっているお金やたくさんの人の協力、家族の理解などを考えると、尚のこと「失敗できない」と自分を追い込むことが多くなりました。

・日本と現地の空港での手続き、到着後の空港送迎はスムーズでしたか?
上記のように、まず現地に到着できるか、がすごく心配だったので、事前の下調べはこれでもかというほどに行いました。成田空港はもちろん、乗り換え地のドーハ・ハマド国際空港、現地のダブリン空港は行ったことのない場所だったので、事前にネットを使って可能な限りマップや目印などをメモし、そこでの流れを何度も確認しておきました。そういった準備の甲斐あってか、大きなトラブルになることもなく、予定通り現地に到着することができました。手続きや動きをスムーズにする鍵は、事前の入念な情報収集や準備であると身に沁みて感じています。

■学校関連について

・学校の先生やスタッフ、授業内容はいかがでしたか?
学校の先生は大変優しく、授業関係の質問だけでなく、普段の生活や困ったことなどの相談や会話も気軽にしてくれました。授業内容は主に教科書に沿って進んでいくものだったのですが、学んでいる文法などは中学高校で学んだことのあるものがほとんどでした。日本のように文法や語彙をとにかくがつがつ、というよりは、新しく学んだ文法を交えつつ、教科書のトピックに沿って隣の人と話してみよう、というような感じで、ペンを握っている時間よりも会話をしている時間の方が圧倒的に多かったです。また、日本と一番違うな、と感じたのは、授業中のクラスの雰囲気で、誰でも気軽に、独り言のように皆の前で英語を話せることでした。先生が全体に問いかけるような質問をされた時、日本だと全員黙り込んでしまったり、答えるにしても手を挙げる、などの静かな雰囲気があるものですが、語学学校では間髪入れずに五人くらいが一斉に答えを言う、というのが普通でした。そのテンポ感に順応するのに一週間ほどかかりましたが、今ではああいった雰囲気が英語の上達に必要不可欠だったのだろうな、と思えます。

・入学時のレベルと修了時のレベルをそれぞれ教えてください。
入学時:IntermediateA (B1)
修了時:IntermediateB (B1+)

・国籍バランス(学校全体、クラス内)や母国語禁止ルールはいかがでしたか?
私のクラスには10人と少しが在籍していて、日本人は私も入れて二人だけでした。トルコ、台湾、ブラジル、イタリア、と国籍バランスも大変良く、会話を通して様々な国の文化や挨拶などを楽しく知ることができました。ただ、他のクラスだと、クラスメンバーの半分以上が日本人、といったようなこともあったようで、レベルやクラスによっては国籍バランスが乱れることもあるようです。特に私が渡航した時期は、ほとんどの大学生が春休みということで留学しやすくもあり、同じような時期に日本人が集中するという傾向もあるようでした。

・学校の施設や教材、周辺環境はいかがでしたか?
施設は特に日本の大学と変わりなく、カフェテリアやトイレなども普通に使うことができました。使った教材は主に教科書と、先生がGoogle class room やGoogle Drive にアップロードしたファイルなどです。教科書はそこそこ値が張りますが、一冊持っておけば帰国後も活用できるので、買っておいてよかったなと感じています。
学校の周辺は、中心都市とは少し離れている静かな住宅街で、住んでいる人々もゆったりとした暮らし方をしている印象を受けました。ほとんど日中は騒がしくなく、朝方には犬の散歩をしている方としょっちゅうすれ違います。ただ、15分も歩けば小さなスーパーやカフェのある場所に出るので、お昼をそこで買っている子もいました。

・学校のアクティビティやオプションクラスに参加しましたか?内容はいかがでしたか?
Emerald は毎週平日、違うアクティビティを午後に用意してくれていて、自由に参加することができるようになっています。週末にはバスツアーに学校を通して申し込む形で参加することができ、一人で行くには少し厳しいような山奥や遠出もできました。ダブリンの博物館や美術館、ウイスキーミュージアムなどに連れて行ってくれたり、週末のツアーはモハーの断崖やコークといった遠くの場所にも行くことできました。授業ではないものの、現地の方や先生と英語で会話をしながら旅行をしているような感じなので、授業以上の頻度で英会話に参加できる良いきっかけになったと思います。

■滞在関連について

・同室の生徒の国籍、食事内容、施設の清潔さや快適さはいかがでしたか?
部屋は一人部屋だったので、同室にはルームメイトはいませんでした。ですが、キッチンだけが同じフロア(1つのフロアに6部屋ありました)の生徒と共用だったので、たまにキッチンで会話をすることもありました。寮の部屋や設備は基本的に清潔でしたが、やはり別の文化の方も一緒に生活しているので、キッチンの水回りや共用冷蔵庫の中、ゴミ捨て場付近などは必ずしも綺麗ではありませんでした(中にはIHヒーターがガラスのように割れたまま放置されているところもあったようです)。私は自分で専用のタッパー容器やスプーン、フォークなどを元々持参していったので、寮の食器などは使用しないなどの工夫をしていました。
また、これは私の寮だけだったのかもしれませんが、結構な頻度で火災報知器が誤作動を起こします。5週間のうち3回ほど(真夜中になることもしょっちゅうです)経験しましたが、受付の方や他の生徒もどこ吹く風、といった様子で「煙草を外で吸っている人の煙でよく鳴っちゃうんだよね」と笑っていたので、本当によくあることなのだと思います。部屋に付いている設備なので自分で電源を切ることもできず、最初のうちは「また鳴るかな」とドキドキしながら眠りに付く毎日を過ごしていたので大変疲れました。
また、電子キーで寮の入り口や部屋の鍵を開けたりするのですが、そのキーもたまに反応しなくなったりするので、何か困った時にはスタッフさんに訊きに行くのが必須でした。

■持ち物・お小遣いについて

・持っていけば良かったもの、持参不要だったもの
<持っていけばよかったもの、持って行って良かったもの>
・自分用の食器やカトラリー(百均の物で十分です。プラスチック製が軽くておすすめ)
・ピンチハンガー(靴下とか干せます)
・冬用のマフラーやオーバーや手袋(日本の春休み中アイルランドは冬です)
・多めの下着やインナー(上に着る洋服は夏でなければ着まわせるので洗濯代が浮きます)
・防水の靴と傘、カッパ(毎日雨です)
・女性の方は生理用品(日本のものが圧倒的に良品質です)
・アルコールウェットシート(汚れている机を拭くとか食べる前に手を拭くとか何にでも役立ちます)
・読書好きな方は日本の本(私は耐え切れずにKiindleに手を出して帰国後に退会しました)
・爪切りや耳かき(割と使います)
・マスク(向こうではほぼ着けないかと思いきや、風邪気味の時や乾燥気味の時に重宝します)
・少量の日本のお菓子(日本の友達が食べていて悔しくて歯ぎしりしました)

<持参不要だったもの>
・ハンガー(私の部屋には既に30個ほどありました。スーパーにも売っています)
・カッター(ハサミがあれば要りません)
・紙、電子辞書(ネット検索で足りるので本当に要りません)
・日本語で書かれた英語の参考書や単語帳など(本当に要りません)

・滞在中のお小遣い(飲食代、交通費、旅行代など)はいくらくらい使いましたか?
【5週間】計:約20万
<飲食代>
学校のカフェテリア:平均800~1,000円
レストラン:平均1,500~2,500円
週1のスーパーでの買い出し(食パン、ハム、スライスチーズ、ジュース、牛乳):平均1,000~1,200円

<交通費>
LIV student と Emerald 間:片道€2=約300円
Dublin と Dublin近郊の町(BrayやHowthなど):片道€2=約300円

<旅行代>
学校のアクティビティ・ダブリン市内での有料の博物館など:€12~20=約1,700~約3,000円
学校のアクティビティ・バスツアー(Kilkennyなどの近場):€35=約5,000円
学校のアクティビティ・バスツアー(GalwayやCorkなどの遠出):€70=約10,000円
Irish RailでDublin~Kilkenny:€23=約3,300円

※€1=約143円で換算

■アズ留学センターのサポートについて

渡航型の留学をしてみたい、現地での生活がどんなものなのかとりあえず知りたい、といった漠然とした要望に、本当に真摯に対応していただいたと感じています。こちらが不安に思っていること、疑問に思っていることに一つ一つ丁寧に向き合って頂いた他、学校とのコンタクトや航空券の手配、保険会社との契約など、全てにおいてスムーズかつ透明性を持って行って頂きました。
直接お伺いしても、メールでのやり取りにおいても、分かりやすい説明と明確な情報源、さらにはスタッフさんご自身のご経験や過去の学生のお話なども共有いただいたおかげで、渡航直前でもそれほど大きな不安はありませんでした。
また、現地にいる間、帰国が近付いてきた段階でも引き続き連絡をしていただき、帰国の手続きがスムーズになるようアドバイス頂いたり、日本に帰ってきた後の連絡も丁寧にしていただいたりと、大変手厚いサポートをしていただいたと感じています。今回大きなアクシデントも無く、私の中でこの留学がとても良い経験と思い出として残ったのは、アズさんのサポートがあったからこそであると確信しています。大学のプログラムを受講した時に初めて知った留学センターだったのですが、アズさんにお任せして本当に良かったと思っています。

■これから留学する人へのアドバイス

アドバイスとしては、主に4点あります。

①人に頼ることを知る、怖がらずに訊いてみる。
②何か悲しいこと、苛立つこと、困ったことがあっても、一度「日本じゃないから」で落ち着くことを覚える。その後、冷静に自分の意見を伝えるようにする。
③英語漬けを目指すのは良いことだけど、だからと言って日本語を話す日本人友達を避けたり無視したりするのはお勧めしない。
④そこでしかできない経験が多くあるので、できる限りなんでも挑戦してみる。けれども、疲れた時にはきちんと休んで、自分のキャパを把握しておく。

①初めての渡航には、知らないものやことが付き物です。どうやって横断歩道を渡るのか、から始まり、洗濯はどうするのか、会計はどこでするのか、バスの乗り方は……と、分からないことだらけなのが普通だと思います。その場所にはその場所のルールがあり、ネットで調べてもそれが正しい情報であるとは限りません。アイルランドの方は優しい人ばかりです。本当に優しいです。日本で言うところのスタバの店員さんがそこら中にいるイメージです。怖がらず、迷惑かな、と尻込みせず、分からないことは直接訊きましょう。語学学校の先輩友達や先生に訊くのもありです。めちゃめちゃ優しく教えてくれます。皆さん笑顔が素敵です。そういった会話の中で、自分の英語が通用するんだ、英会話になるんだ、といった自信も付属してついてくるので、まさに一石三・四鳥です。

②これは主に寮生活と学校のクラス内であったことなのですが、時にこちらの当たり前が通用しない時があります。少し具合が悪いから早めに寝るね、とキッチンを出ようとしたら「コロナだ」とからかわれてあからさまに悪口を言われたり、クラスでのディスカッションの時に、自分の消しゴムやペンを勝手に使われたり、と言うような感じです。正直もやっとした気持ちになったり、時には衝動的な怒りが沸き上がってきたりするときもありました。噂の火災報知器なんて良い例です。でも、その勢いに任せてがみがみと怒る前に、一度「まあ、日本じゃないからな」と諦観を挟むことで冷静になるだけで、随分と気持ちが楽になります。文化や常識が違う環境下にいる時こそ、それを一度飲み込む必要があります。ですが、嫌なことは嫌だ、とはっきり伝えない限り、向こうも分かってくれませんし、同じことを繰り返しますので、冷静になった後でしっかり自分の言葉で「やめて欲しい」と伝えることも大切です。

③これはまさに私の失敗談です。初日、市内のオリエンテーションでたくさんの日本人友達と出会ったのですが、みんなお互いが日本人であると分かった途端に日本語を使い出して、正直うっと壁を感じてしまったことがありました。個人的には日本語を少し断絶して過ごしたいな、と思っていたので、同じような志の日本人の友達とだけ一緒にいたい、なんて考えていて、今思えばノリの悪い人間をわざわざ演じるような真似をしてしまっていたな、と反省しています。たとえどんな言語を使っていても、そこで出会った友達はかけがえのない友達に変わりはありません。英語でも日本語でも、できた関係は大切にしてください。英語では上手く吐き出せない愚痴や面白い話なども、日本語でなら簡単にできますし、そういった息抜きが必要な時もあります。何より、帰国後に出会った時、「あの時ダブリンでさ―」と思い出話ができる友人にもなります。英語力を高めるために、日本人の子たちを切り捨てる必要はありません。

④当たり前の話ですが、アイルランドほど遠い外国となると、日本からは滅多に行けるものではありません。渡航費や滞在費はもちろん、飛行機の移動時間やら準備やら、相当なお金と手間と時間が必要なのは明白です。それだけの準備をするための気概も必要になります。それら全てを乗り越えて現地にせっかく来たのですから、できることは全部しておきましょう。日本だったら絶対入っていなかったカフェやレストラン、博物館や美術館に行ってみる、ちょっと遠出をして自然を堪能して、あまりお金にストイックにならずにお土産を買ってみる、といったことです。その道中であった小さなハプニングも会話も、目にした景色も耳にした会話も、全ての経験がかけがえのない思い出になります。やりたい、面白そう、という最初の小さな衝動にそのまま従ってみてください。

とはいえ、毎日毎週休みもせずにそんな生活をしていれば、さすがに身体も疲れますし、私のように元々が引きこもり体質の方は、そのうち情報量の多さに精神も参ってしまうと思います。そんな時は無理せずにベッドで寝て一日を過ごしてください。せっかく外国にいるのに一日を無駄にしちゃう、という罪悪感や勿体ない精神が顔を出すのはとてもよくわかるのですが、そこで無理をして体調を本格的に崩し、三日も四日も寝込む方がよっぽど無駄になります。自分の体力とメンタルのキャパをある程度把握し、時にはリラックスして休むことも必要です。

留学の総評

今回の留学を決めた大きな理由は「英語力を高めたい」「他の国の文化を知りたい」の2つでした。そして、留学が決まって渡航するときに決めた目標は、学ぶ、楽しむ、変わる、の3つです。学ぶ、はもちろん英語と海外の文化を。楽しむ、はもちろん全力で留学期間を。そして変わる、は私自身が変わりたい、という願望でした。

もともと私は神に愛されしビビりで、何をするにも怖がり、失敗を恐れ、挑戦するということよりもそのままでいることを選ぶタイプの人間でした。高校の頃に精神が参ってしまってからは、尚のことそれに拍車がかかり、周りにいる人が怖くてたまらなくて、話しかけることも目を合わせることもできず、異常に物腰低い人間を演じながら生活していました。コンビニでレジを通るのも少し怖く、店員さんや知らない人に何かを尋ねるなんてもってのほか、バイトをするなんて恐ろしくて恐ろしくて……という感じです。家の中で引きこもって、自分の好きなことをただただしていたい、という絵に描いたような陰の人間でした。

それでも、そんな私が留学したいと思ったのは、「他の国の文化を知りたい」という強い欲求からでした。ヨーロッパや西洋風の文化、建物、装飾、人々の暮らし。本で読んだりインターネットで調べたりするだけでは絶対に分からない、それ以上のものを知りたいと考えました。英語も好きだし、将来のために上達しておいた方が良いだろうし、という追加の理由も付けて、家族に話し、アズさんに相談させていただき、無事に渡航が決定しました。

現地での生活には、いつも私の中にあったビビりが全く通用しません。人に訊かなければ何一つ行動ができないからです。一歩踏み出して助けを求めなければ、全てがおじゃんになり、お金と時間が無駄に……という恐ろしい結末が待っています。強制的にそういう状況に置かれたからか、次第に私は自分から様々な人に話しかけに行くようになりました。向こうから話しかけてくれることも多くありました。アイルランドでは、コミュニケーションが一つの文化です。一人でレストランで食事をしていても、オーナーの人がお客さん一人一人に「食事はどうだった? また来てね、待ってるよ」と笑顔で話しかけていたり(私も話しかけられました)、本を買ったら店員さんが「これ私も読んだの。面白かったからきっと楽しめるよ」と笑顔で言ってくれたり(素敵な人でした)、バスに乗っていれば「どこから来たの?」と隣の席の人が話しかけてくれたり(英国紳士ドンピシャの人でした)、と数えていればキリがありません。そういう雰囲気の中だったからこそ、私のような人間でも、知らずのうちに怖がること無く人に頼れるようになっていたのだと思います。

人は一人では生きられない、と散々耳にしていても、これほどそれを実感する経験をすることはもうないだろうな、と思っています。異国の地でたった独り、右も左も分からない中で頼れるのは、結局同じように生きている「人」なんだな、と身を以て知りました。そして、自分が思っている以上に、たとえ言語や国や文化が違くても、困った時に周りの人は助けてくれるということも学びました。留学を考えている方は、きっと漠然とした不安の中に、「現地でもしものことがあったらどうしよう」「留学は自己責任。だからこそいざという時は自分で何とかしないと」と鬼気迫るものに焦らされているかもしれません。確かに自分の注意力不足や情報収集不足のせいで起こしてしまったトラブルやアクシデントは、自分が何とかしない限り解決には向かいません。自分から行動を起こさない限り、誰も助けてはくれないと思います。ですが、それ以外のことに関しては、少なくとも、できることを全てやってみた、けど分からない、と言うような状況においては、必ず誰かに助けを求めれば何とかなります。私と同じように、少し人に対してドキドキする怖さがある方、それでも留学はしてみたい、と考えている方、大丈夫です。私たちと同じ人間がそこで暮らしていて、優しく助けてくれる人がたくさんいます。結構な頻度で細かいことにいちいち困りますが、思っている以上に何とかなるので、ひとまず一歩踏み出してみてください。

ここからは完全な自分語りになってしまいますが、今後の展望についてです。現在私はデザイン学部に所属していて、この春(2023年の4月)から三年生になります。冒頭でさらりと述べた、「他国の文化を知る」ことで何がしたかったのか、というと、一つは自分の作品や思考のプロセスにそれらを落とし込みたかった、というのがあります。今私は、将来、日本だけでなく世界中で通用するデザインを生み出してみたい、と漠然と考えていて、そのためには日本で学べるデザインだけでは十分じゃないだろうな、と思っていました。世界に通用するデザインを生み出すためには、世界の文化や常識、考え方を知らなければなりませんし、正直こういったアート系の研究に関して言えば、日本は世界のレベルよりも少し遅れている部分もあります。さらに言えば、あらゆるデザインを学ぶために英語は必須です。こういった諸々の理由から留学を志した、というのが本当のところです。

現地での生活を経て、想像以上の経験と学びを得たのは確かです。本当に多様な世界があって、様々な情勢の中で生きようとする人がたくさんいて、まだまだ知らない文化が無数にあって。これだけの多くのものを吸収できることは二度とないのではないかと思います。それだけ濃密で充実した5週間を送ることができましたし、これを作品に活かす、となれば相当な努力と要領の良さと発想とが必要になり、それらをまずかき集めるところから始めないといけないなあ、と苦笑しています。けれども、今が人生の中で一番楽しいです。たくさんの学びと新鮮な経験と、自分は少なからず変われたんだ、と実感できることに直面し、これらがある人生とない人生とでは雲泥の差だ、と分かる自分にしばらく酔いしれ、さてこれをどう作品に還元しよう、と思案するこの時間が、一番幸せです。

最後に、私の留学において、あらゆる面でサポートをしていただいたアズ留学センターさん、少なくない金銭的な支援と理解をしてくれた家族、ずっと応援をしてくれた友人や先輩、現地でたくさんの思い出を贈ってくれた全ての友達に。本当にありがとうございました。そしてこれから留学を考えている方へ。不安なことは必ず乗り越えられますし、大変なこと以上のかけがえのない経験が待っています。私でもできたので、絶対に皆さんにもできます。やってみたい、の小さな衝動を、どうか大切にしてあげてください。

以上、Mikaさんのアイルランド留学体験談でした。

とても読み応えがあり、まるで一冊の旅行記ならぬ「留学記」のようで素晴らしい内容でした。これから留学をお考えの方も大変勇気づけられる体験談だと思います。短い期間の中でかなり濃い経験をされ、たくさんの刺激を受けられたようで良かったです。

Mikaさん、ありがとうございました。今後のご活躍を応援しています!

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