【コロナ禍の留学体験談/イギリス】語学留学2週間(40代社会人)ロンドン 後編
プロフィール
名前:Marronさん
学校名:語学学校「St Giles International, London Central」
コース名:Platinumコース(週20レッスン)
留学期間:2週間(2020年8月~)
滞在方法:学生寮(バスルーム付き個室、食事なし)
ビザタイプ:学生ビザ
■前編はこちらから!
【体験談/イギリス】コロナ禍の留学 inロンドン 前編
■学校の施設や教材、周辺環境はいかがでしたか?
学校はちゃんとWifiにセキュアがかかっていて安心できました。
また、社会人コース「Platinum」で入学した場合は、専用のラウンジが利用できます。コーヒーや紅茶が飲める他、パソコンも用意されているので放課後に動画で復習するにも役に立ちました(前述通り、寮のWifiは使わなかったので)。作業スペースもあるので、自分のPCを持ち込んで繋ぐことも可能です。
お昼の食堂は残念ながら菓子パンが1~2種類とバナナがある程度で、残念ながら今回はわかりませんでした。
■学校のアクティビティやオプションクラスに参加しましたか?
アクティビティは月・水・金に設定されているのですが、都合がつかず1度も参加できませんでした。掲示を見る限り、食事・美術施設・ショッピングツアーが催されていました。せっかく留学するのですから、できるだけ多くの種類の英語に触れるチャンスを活かしたかったので残念です。
■滞在について
個人ごとにベッド・机・トイレ・シャワーがあり、別途共用のキッチン・冷蔵庫・ダイニングテーブルがあるという形式でした。私は「201c」という部屋番号でしたが、まず「201」のドアをくぐって、その先にA~Eの5部屋(各々カギがかかる)と共用キッチンに入れる、という仕組みです。なので同部屋ではあるのですが、実際に会話できたのは4名中2名だけでした。毎週末パーティをやっていた模様でしたが、日常で疲れてしまい参加を断念したのはちょっと心残りではあります。また、そのパーティには他の部屋からも集まっているようでした(201の錠を開けては入れるようにしていたのでわかりました)。
設備は(少なくとも自分の部屋を見る限り)最小限です。ベッド一式・机(これはかなりゆとりがあります)・コンセント2つ*3箇所・暖房(イギリスで冷房を使うことはほとんどないそうです)・洗面・トイレ・シャワー・クローゼット・衣装タンス、ぐらい。ウォシュレット・テレビ・時計・照明スタンドはありませんでした。シャワーヘッドもなかった(これは不備で聞いたらあったのかもしれませんが)のには驚きました。消耗品はバスタオルが1枚とトイレットペーパーだけ(ティッシュは買いました)でした、リネン交換などいわゆるアコモデーションは「Webに書いてあるから見て(紙のガイドはないです)」と言われましたが見つけられず、1週間経って改めて質問したら「気になるなら買って洗ってください」言われたので使い続けました。その後、滞在10日目に「明日はリネン交換日です」というお知らせが入って一息ついたのですが、あくまで「交換」だけでシーツセットがなかったことにちょっと衝撃を受けました。
人によっては気になるかもしれない点を挙げると、近くを電車が走っているので、早朝から夜まで音が気になるかもしれません(私は線路沿いに住んだ経験があるので大丈夫でした)。また、Wifiはありますが「セキュリティで保護されていないネットワーク」だったので私は使いませんでした。
生活については、徒歩30秒もないところにSainsbury’s Localという食品主体のスーパーマーケットがあるので、人によっては朝晩とここにお世話になれば2週間ぐらいは問題なく過ごせると思います(私も毎朝ここでパンを買っていました)。その他、駅と反対側に歩くと激安スーパーのIcelandやちょっと高級なWAITROSEもあって、食には困らなかったです。
■持っていけば良かったもの、持参不要だったもの
持参品のマイレコメンド(おすすめ)は、何はなくとも「箸」です。共用のキッチンがあるので、そこにフォークやスプーンはありますが、箸はありません。時世柄、他人と共用のものを使いたくない向きを考える人も多いと思います。また、前述のスーパーマーケットなどで take away (持ち帰りを take out とは呼ばない)する際についてくるフォークの歯は短くスプーンは浅く、さらに日本のように包装されておらず剥きだし(Harrodsでも同じものが出てきました)なので、衛生面も考えると「マイ箸」がベストだと思います。ちなみに私は(ロンドンの)無印良品まで買いに行きました。
あと、通信手段はWifiルータではよりも、携帯電話をSIMフリーにして現地のSIMを入れることをお勧めします。イギリスだと外食をする際にほぼ100%電話番号を記入する必要があります。また、飲食店によっては注文もすべてWebまたはアプリ経由となっていることも多いです。さらに、日本と比べてGoogle Mapの精度が低い(と個人的に感じた)ので、Wifiルータ経由だと位置情報を使うにあたっても少し不利になると思いますので、「現地SIMカードを使える準備」しておくことをお勧めします。
不要だったものは…ガイドブックに載っているものでは特にありませんが、強いて挙げるなら「現金」です。
私は日本で5,000円を両替して持参しましたが、2週間の滞在で現金でしか支払いができない場面は1回のみ(それも休日に行った観光地で)でした。逆に現金お断りというケースは地下鉄の券売機やバスなど多数あり、ヒースロー空港内の一部免税店でも現金不可というレベルです。なので基本的に現金は不要と思ってよいと思います。
不要ではありませんが、「写真」は現地で撮影可能です(学校のすぐ近くで可能)。あと「体温計」は寮にありました…家を出てから持ってこなかったことに気づいて、慌てて走り回ったのは意味がなかったです。
■滞在中のお小遣い(飲食代、交通費、旅行代など)はいくらくらい使いましたか?
自分の場合は、交通費が1日1,000円ぐらい、食費が1日2,500円ぐらいでした。
「持参不要だったもの」で書いた通り、ほとんど現金を使わなかったので、カード明細を恐る恐る見返しながら書いています。2日に1回はパブで夕食にしていた = 食べ歩きに出ていたので、交通費も食費も私の例は高い方だと思います。パブに行くとビール2杯とフィッシュ&チップスで3,500円ぐらいは軽く超えるので…。
また、授業はお昼過ぎには終わること、及び先生からも「街に出ていろいろな体験をしたほうが良い」と言われて、かなり観光もした分だけお金も(上記の計算より)かかっています。大英博物館は無料ですが、だいたいどこの施設も見学料が3,000円ぐらいかかるとみておいた方がよいと思います。なお、施設も全部事前予約が推奨されているので、その点でもSIMフリー携帯は有利です。
■アズ留学センターのサポートはいかがでしたか?
サポートについては、これ以上言うことがないぐらい感謝しかありません。
本当に急なスケジュール(当然、現地との折衝には時差もある中)で、しかもこの情勢下で手探りな面も多かったと思います。
日本に帰国してから検査があることは知っていましたが、そもそも日本を出国するときに何があるのか、向こうに入国する際に必要なことややってはいけないことなど、私はまったく考えていませんでした(普通にパスポートがあれば行ける、ぐらいに思っていたところがありました)。
(↑帰国時に受け取ったもの)
そんな中でも常に寄り添っていただいて、勉強に行くことができたことに心から感謝申し上げます。
また、帰国するまでっも気を揉むことが多かったのではないかと推察します。本当にありがとうございました。
■これから留学する人へのアドバイス
まず「留学はできます」ということからお伝えしたいです。
私自身、問い合わせをするまで「いま海外留学なんてできない」と思い込んでいました。ダメ元で検索して、たまたまアズ留学センターに相談して、できると知って期日を決めて出国してしまいました。
留学することを話すと、「え、いま外国に行けるの?」という反応が返ってくることがすごく多かったです。でも、実際に行けるのです。そして、勉強する必要があるならば、それは不要不急ではなくなります。留学したい気持ちがあるならば、ぜひドアを開けてみてください。後述しますが、現状に対するスタンスひとつをとってもたくさんの学びがあります。それは、単に英語を勉強しに行く留学よりも人間的に成長できる機会になったなと自分は感じています。必要ところは準備したうえで、前を向いて留学に臨んでください。
■コロナ禍の留学について
アドバイス欄にも書きましたが、日本と同じ生活様式をしているわけではありません。私は往路で香港経由だったため、香港での気づきも含めて書きたいと思います。
まずは成田空港から:とにかくお店が開いていません! 見送りに来た友人が『こんな成田は初めて見た』と言うぐらい、そもそも人がいないのでお店も開いていません。大げさでなくマクドナルドしか開いていないレベルで、携帯3キャリアも全部閉まっていました。出国手続き後も、ブランド系の免税店はほとんどクローズ、お土産も品切れが多いので「空港で買おう」とは正直思わない方が無難です。
航空会社はキャセイパシフィックで、搭乗後すぐにマスクとウェットティッシュ2つを渡されました。さらに機内アナウンスで「安全のため乗務員はマスクを回収しません。使用済マスクはエチケット袋に入れるように」と言われました。この時点で香港の意識を感じました。
香港国際空港もお店はほとんど開いておらず、ラウンジで時間をつぶしたのですが、ロンドン行の列を見て息を飲みました…マスクは当然、フェイスガードやゴーグルをつけている人も普通に…さらに、さらに、10人に1人ぐらい(個人の感覚)で「使い捨て防護服」とも言うべき、不織布製のフード付きカッパを着ているという光景は、到着前に先制パンチを食らった感じでした。なお、この防護服姿はヒースロー空港の荷物返却所では全く見なかったので、機内用という点も徹底されているのだと思いました。
イギリスに着いて、寮に向かうべく地下鉄に乗ると、窓は開きませんが一応通気孔を開閉することはできました。ただ、しばらくして1席空けた隣に体格のいい男性がマスクなしで乗ってきて「え!?」と思いました(顔には極力出さないようにしました)。路上に出ると、明らかにマスクをしている人の方が少数派であることが一目でわかりました。イギリスでは、屋内でノーマスクは違法(罰金)なのですが、基本的にマスクに対して嫌悪感が拭えずかなり抵抗を持っている人が多い、と現地在住の友人から後で聞きました(お土産に「ユニクロのエアリズムマスク」をリクエストされました:ロンドンのユニクロでは販売していません)。
一方で、日本と比べて、屋内における一方通行や入場制限は徹底されていて、極力対面通行をしないようにお店の中でも導線が作られていたり、エレベーターの乗車人員も大幅に削減(学校や寮では2名まで)されるなど、日本とはまた違う対策が取られている面もあります。既に述べましたが、飲食店でもレジを使わずアプリ上で決済が普及するなど、日本でもまだ取り入れられるところがあるようにも感じました。
(↑大英博物館の入場も一方通行)
JAL直行便で帰国し、無事に検査で陰性となったわけですが、この検査用の唾液が出ないと苦労する方が(特に女性に)多くみられました。飴を持参するか、機内で出る軽食を着陸直前まで取っておくなど、対策をお勧めします。
少しでもこれから留学する方の助けになれば幸いです。